チップの渡し方のコツ
日頃から「お客様は神様です」とか言われて、気持ちのいいサービスが当たり前だと思っている日本人にとって、一番やっかいなのが「チップ」。
感謝の気持ちの大きさをお金で示す、ってのが基本だと思えばいいんじゃないかな。こればっかりは文化の違いだと割り切るしかありません。
1. チップが必要な国・いらない国
何かに付け、チップが発生するのがアメリカ(ハワイ・グアムを含む)・カナダでしょう。特にレストランやタクシーでチップを一切渡さないのは「あなたのサービスは最低でした、二度と利用しません。Fu○k
you!」というくらいの意味があると心得るべし。
それほど厳しくはないが、レストランやタクシーでは普通払うことになっているのはヨーロッパ方面です。ただしヨーロッパは地域によっては廃止の方向に進んでいたり、額も個人個人でバラつきがあります。
それ以外の国は高級ホテル、観光地のレストラン・タクシーなど、外国人が利用することが多い場所ではチップが発生することもありますが基本的にはなくても大丈夫でしょう。オーストラリアも基本的には不必要です。
ただし、香港やトルコなど、一部の国や地域では「トイレチップ」が必要な場合もあります。トイレの入口におばさん(おじさん)が立っていたらトイレチップあり。この場合は小銭や少額紙幣でかまいません。(トルコでは金額も書かれていたように思います)
払うタイミングは入った直後、または用を足した後、手洗いでペーパータオルを出してくれるのでその時に渡すかです。
香港などでは知らずにお金をもたずに入ったとしても利用させてくれないことはないですが、 ちょっと冷たくあしらわれることは覚悟してください。
2. チップが必要なシチュエーションと相場
ここでは便宜上、通貨を「$」にしますが、その国で1$相当に値する貨幣の額面(ユーロなら1ユーロ、という具合に)を基準にすればいいと思います。
・ホテル
・メイド…1$(なくても可。たしなみみたいなもの)
・ハウスキーパー…1〜2$(部屋にドライヤーとか毛布とか頼んだものをもってきてくれたりした時。)
・ベルボーイ …1$(荷物1個につき)
・ルームサービスを頼んだ時…1$ (お茶や朝食程度。サービス料が含まれている場合は不要))
・コンシェルジュ…1$〜5$(簡単な調べものやタクシーをよんでもらう程度なら不要。細かいリクエストに答えてレストランや劇場の予約をとってくれた時のみでいいと思う)
もちろん、これは気持ちの問題なので多めにあげてもよし、態度が悪ければ減らすもよし。以前、トルコのホテルでルームキーパーあてに「飲み物用のグラスを多めに持って来てもらえますか?」というメモにチップを添えておいたら、部屋に戻るとテーブルの上にグラスタワーが作られていてウケたことがあります。こういう思い出ができたりするから面白いですよね。
・ホテル外
・レストラン(セルフサービス以外)…料金の10〜15%
・タクシー…運賃の10%(荷物を運ぶのを手伝ってくれた時とか愛想のいい人だった時とかは+1、2$上乗せ)
・マッサージ・エステ…料金の15〜20%
・トイレ…少額コインでよい。
アメリカ・カナダではとりあえずレストランではマトモなサービスであれば15%は払うことになっています。10%ならケチだと思われるかクレームととられるか。ナシなら「あなたのサービスは…(以下省略)」ということになります。
タクシーのチップの相場はN.Y.のような都市部の方が地方より高めみたいです。でも10%以上はあなたの気持ち次第でいいんじゃないでしょうか?10%以下なら軽い不快感くらいの感じで。。
また、チップを硬貨で払うのは失礼(特にアメリカ)です。もちろんユーロなどでは1ユーロコインもありますから、それは大丈夫です。その国における1$相当の価値の貨幣以上がチップとして使えると思っていいと思います。