チップを渡すタイミング・渡し方
3.チップを渡すタイミングと渡し方
我々ニッポン人を一番悩ますのがこの項目ではないでしょうか?!
私も昔、初めてのアメリカでの食事の時は、他のテーブル席の支払いをマネしようと、じぃ〜っと観察してたもんです。おかげで途中から味が全く分からなくなりました(;_;)
おいしい食事のためにも、多少なりとも予習をしておきましょうね♪
■ ホテルの人達
部屋に来てサービスしてくれる人には部屋を出る際に渡しましょう。よく、本などには「握手をしながらさりげなく相手に手渡す」なんて書いてあります。確かにそれが一番スマートなんでしょうけど、ただの握手ですら慣れていない私達ニッポン人に、そんなこと言われたら余計緊張すると思いませんか?観光業界の人なら日本人がチップに慣れていないことくらい知っているでしょうし、「サンキュー」と言いながら普通に渡せばいいんじゃないでしょうかね。
■ レストラン
もし、伝票にサービス料(「Gratuity」とか「Tip」など)○%、みたいに書かれていればその料金はサービス料込みなのでそれ以上払う必要はありません。書かれていなくて、カード払いの場合はその欄に15%程度の金額を書き込み、サインします。「$100-」というふうに金額の頭に$などの通貨を、おしりに-をつけるのをお忘れなく。あとから書き足せないようにするためです。現金の場合はまず、料金を払ってから15%程度をテーブルに置いておきましょう。
■ 宿泊ホテル内の施設を利用するとき
ホテル内のレストランやバーを利用する時は部屋番号を言ってルームチャージにしてもらう場合がありますよね。その時のチップはどうするか?!私もこの問題に悩んで、何とチップだけ別に持ち歩いていたのですが、なんのことはない、伝票にサインする時に「tip$2-」などと書き込めばいいだけだったのですよ。う〜ん、これでプールサイドで飲み物をオーダーする時も安心です♪
■ タクシー
料金を払う時に10%程度上乗せした金額を支払う。トランクに荷物などを預けた場合は降ろすのを手伝ってもらってからチップ(トランク程度の荷物1個につき1$上乗せ)とともに料金を支払います。この時、おつりがちょうどチップ分になるくらいにしておいて「おつりはいらない」というふうにするのがスマート。もちろん、普通に払って、チップは別に渡しても構いません。ただし、50$以上とかの大きい額のお札を出して、おつりをもらってからチップを払うのはマナー違反です。両替もNG。というか、そもそも大きいお札は受け付けてもらえません。 タクシー側としても現金をたくさん持つのは危ないからです。タクシーに乗る時はチップ用に少額紙幣を用意しておくこと。
■ マッサージ・エステ
レストランと同様、伝票にサービス料が含まれている場合には支払わなくてもOK。料金を支払う際に15〜20% をチップとして支払います。レストランなどよりは少し多めに。宿泊ホテル内の施設の場合は前に書いたように、伝票にチップ分を書き込んでサインすればいいです。
■ ワタシ的チップの小ワザ ■
私はチップのいる国へ出かけるときは、チップ用の財布を用意しています。1$札をためておけば、渡す時にいちいち探さなくていいので便利です。男性ならマネークリップがいいでしょう。立派な財布からゴソゴソとお金を出すのはお金持ちが気前よく10$とかをあげる時にするしぐさらしいです。ヘンに期待させるのは罪ですから。
あと、海外には「パワーチップ」なるものが存在するのも確かです。日本の旅館で仲居さんに「よろしくお願いしますね」という感じで心づけを渡すような感覚に似ているけど、内容的にはもっと露骨です。例えば、レストランでいい席を取りたいときなどに係の人に先に多めにチップを渡したりするのです。
最近は減りましたが、中国の一部などではホテルや劇や列車の席など、なかなか予約が取れない時にチップを渡した途端、「ああ、ちょうど今、空きができましたよ」なんてヌケヌケと言われることも。お金で人を動かすことに私達は抵抗を感じますが、チップで生計を立てている人達がいる、というのも真実。一応知識として知っておいてください。
いろんな本に「スマートなチップの渡しかた」みたいなことが書かれていますが、慣れていないんだもん、多少ぎこちないのはしょうがないんじゃないでしょうか?!「サンキュー」と感謝を込めて笑顔で、間違ってもエラソーにしないで、という点だけ気をつけて渡せばいいと思うんですよね。